大谷教授が電気学会 基礎・材料・共通部門特別賞「学術・貢献」賞を受賞
電子工学科 大谷昭仁教授が、平成30年9月4日から9月5日にイーグレ姫路にて開催された電気学会 基礎・材料・共通部門(A部門)大会にて、基礎・材料・共通部門特別賞「学術・貢献」賞を受賞されました。当日は、台風21号の影響もあり大変な気象状況のため、予定していた表彰式が簡易なものとなりましたが、以下の理由で表彰されました。尚、基礎・材料・共通部門特別賞「学術・貢献」賞は、基礎・材料・共通部門に関する電気技術の発展ならびに基礎・材料・共通部門の発展に著しく貢献をなした者を表彰するものです。
氏は、これまで、「電界強度光変調器の相互吸収変調特性を用いた高時間分解能サンプリング技術」、「サンプリングゲート時間制御技術」、「簡易ソフトウエアトリガリング技術」などの先駆的な技術を考案し、国際会議等にて、学術的な発表を行うという実績を残してきた。しかも、その技術をもとに小型、低価格な高速光伝送信号評価用Qモニタを実現し、本モニタ技術の有効性を実証することにも成功してきた。
一方で、氏は、有効性の実証だけに留まらず、IEC会合において、本モニタ技術の有用性を主張し、日本主導でIEC-61280-2-12国際標準規格を発行するという成果も残しつつ、15件以上の国内外特許を取得し、国際的技術競争力を高めるための活動も継続してきた。現在、この国際標準化規格は、翻訳され今後、JIS化することが計画されている。
このような活動は、高度な日本発の計測技術を世界的にアピールするとともに、先駆的な研究を国際標準にするというプロセスをパイオニア的に示したものと考えられ、今後のA部門に関連する計測技術の研究開発に多大な影響を与えるものと考えられる。以上の理由から、候補者は学術・貢献賞に値する。